神奈川県の伝統工芸品として挙げられる『鎌倉彫』。
彫刻の施された漆器です。
一言で「鎌倉彫」と言っても、修学旅行の学生さんもお土産として気軽に買えるようなお値段のものから、伝統工芸品としてのしっかりとしたお値段のものまでありますよね。
鎌倉八座で取り扱う鎌倉彫にはどんなこだわりがあるのか、そして具体的にどんなアイテムがあるのかご紹介していきたいと思います!
もくじ
・鎌倉彫の伝統工芸士 遠藤英明氏について
・遠藤さんのこだわり1:純国産の天然漆を使用
・遠藤さんのこだわり2:アフターケア&修理
・遠藤さんのこだわり3:安心の品質『地域団体商標』
・遠藤さんのこだわり4:日常使いしてほしい!
・鎌倉彫って普通に使って大丈夫なの?
・アイテム紹介:鎌倉彫のハト豆皿
・アイテム紹介:末広がり椀
・アイテム紹介:八角スプーン
・アイテム紹介:ファーストスプーン
鎌倉彫の伝統工芸士 遠藤英明氏について
鎌倉八座で取り扱う「鎌倉彫」のアイテムは、鎌倉彫の伝統工芸士である遠藤英明さんに制作をお願いしています。
鎌倉八座が開店する前からご縁があり、店内レジカウンター右奥のオリジナル看板も制作して頂きました。
![](https://seita.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/スクリーンショット-2021-10-26-11.09.32-1030x1030.png)
重厚感のある木目に鎌倉八座のロゴマークが白漆にて施されています
遠藤さんは、1950年生まれ、鎌倉市由比ヶ浜で制作されています。
なんとすべての工程をお一人で行なっています!
ですので、大量生産はできません。一人で作れる分だけ作るというお気持ちで作られています。
作家さんは普通一人ですべての工程を担当するのが当たり前じゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、鎌倉彫は基本的に分業制だそうで、彫り師さん、塗り師さんとそれぞれの役割のスペシャリストが制作を担当してひとつの鎌倉彫の作品が出来上がる事が多いそうです。
そんな中、すべての工程をお一人で行う遠藤さんの作品にはこだわりが詰まっているんです…!
遠藤さんのこだわり1:純国産の天然漆を使用
まず、一番と言っていいほどの特徴は、純国産のカツラの天然漆を使用していること。
鎌倉彫の中でも純国産の天然漆の使用はなかなかありません。
90%近くは中国産の漆を使用しています。
ただ、パッと見た目だけではどんな漆を使用しているのかわかるものではありません。
判断するには、『実際に使って頂く』という方法でしか分からないのです。
5年使って頂くとその違いがはっきりと分かります。
遠藤さんのこだわり2:安心のアフターケア
遠藤さんのアイテムは、アフターケアや修理も承っております。
その都度ご相談をさせて頂いて、できるだけ誠意を持って対応させていただいております。
市販のウレタン樹脂はハゲやすかったり、水性アクリル塗装はカビやすかったりしますが、漆のアイテムは基本的には永く使っていただけます。
遠藤さんのこだわり3:安心の品質『地域団体商標』
遠藤さんの商品はすべてのアイテムに『地域団体商標』の登録番号は付与されます。
地域団体商標とは…?
日本が世界に誇る伝統工芸品の一つ、鎌倉彫は地域固有の財産であり、自然や文化遺産同様、守り・育むべき伝統であり文化です。
作り続けて人々の生活に溶け込み、使い続けて文化となります。
鎌倉彫は、『伝統鎌倉彫事業協同組合』の地域団体商標登録商品です。
鎌倉市およびその周辺で生産され、この地に由来する木彫刻と漆塗りの技術により、木地師・彫師・塗師が一点一点吟味しながら制作しています。
ひとつひとつが登録番号で管理されているのは安心ですよね。
遠藤さんのこだわり4:日常使いしてほしい!
伝統を守って伝え、漆器の良さを実際に使ってみて知ってほしい!これが作り手である遠藤さんの思いです。
ガラスケースに飾っているのではなく、実際に使ってほしい、とおっしゃっています。
永く愛用していただき、鎌倉彫の良さを味わってほしい。
漆というのは一年かけて固まっていきます。
艶がなく、マットな質感の鎌倉彫は使うごとに艶が出てきます。
使っていく中で、そんな漆の変化も楽しんでほしいのです。
伝統技術を継承しながらも、生活に寄り添う新たな鎌倉彫のこれからに挑みます。
鎌倉彫って普通に使って大丈夫なの?
『伝統工芸品の鎌倉彫』と聞くと、
普通に使って大丈夫なの?
取扱い方が大変そう…。
と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
答えは、「大丈夫です!」。
遠藤さんは使うことだけでなく、洗ったり、しまったりという裏方の状態のことも考えて作っていらっしゃいます。
器の場合、乗せる食材などは特に選びません。
お手入れとしては中性洗剤での手洗いでOK!
ただ、木製品ですので電子レンジや食洗機は使用不可となります。
他の木製の食器と取り扱い方は基本的に変わりません。
ですので、気軽に日常の中で使用していただければと思います!
ここまでは、作り手である遠藤さんのこだわり、思いをお伝えいたしました。
鎌倉彫の魅力、ちょっとでも伝わりましたでしょうか?
ここからは、具体的なアイテムについてご紹介していきたいと思います!
・鎌倉彫のハト豆皿
・末広がり椀
・八角スプーン
・ファーストスプーン
鎌倉彫のハト豆皿
ぷっくりとしたシルエットがかわいらしい、ハト豆皿。
【生漆】と【白漆】の2色があります。
また、それぞれハトの向きが左と右に向いているものがあります。
ツヤ感のある『生漆』は使う事により落ち着きのある色に変化します。
マットな質感の『白漆』は使う事によりツヤ感が出てきます。
白い漆は珍しいですが、生漆に無害のチタンを入れて色を出しています。
![](https://seita.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/DSC_0870-1030x670.jpg)
アクセサリー置きにもGOOD!
素材はやわらかいホウの木を使用しています。
![](https://seita.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/-2021-10-26-11.09.14-e1639377529325.png)
お茶菓子を乗せるのにも最適です
向かい合わせにして対にすると、末広がりの八の形に。
幸せを願う想いをこめた愛らしい鳩の豆皿は、セットにして贈り物にもおすすめです!
末広がり椀
波の模様の彫刻が施された末広がり椀。
サイズはSとMの2サイズです。
外側は黒漆の艶が美しく、内側は錫粉を使用しており銀色に輝きます。
素材はやわらかいカツラの木を使用しています。
お茶椀にはもちろん、Sサイズはおひたしなどの小鉢としてや、アイスクリームを入れるのもおすすめ!
椀を逆さにして置くと末広がりに。
鎌倉の波を表現した彫刻はモダンなデザインで彫られています。
手の中にすっぽりと収まるサイズ感は手づくりのあたたかみを感じる事ができます。
それぞれ専用の箱にお入れするので重厚感もあり、結婚祝いや新築祝いなどにおすすめです。
八角スプーン
摺り漆による八角スプーン。
遠藤さんの代表的な作品に『スプーン』が挙げられますが、
持ち手部分を縁起の良い末広がりの八角形にしてオリジナルで制作していただきました。
7回塗り重ねた漆は使う事により色が変化します。
素材は固いブナの木を使用しています。
※半年以内でしたら、スプーンの先の塗り直しは無料で承ります。
ファーストスプーン
摺り漆によるファーストスプーン。
こちらも遠藤さんの代表作の『スプーン』の中から、特にこだわりのお子様にも安心していただける塗料を使用したファーストスプーンです。
赤ちゃんの頃から大人になるまで、ずっと永く使っていただけるようにという願いが込められています。
出産祝いのプレゼントなどに、一生使えるアイテムとしておすすめですよ!
7回塗り重ねた漆は使う事により色が変化します。
素材は固いブナの木を使用しています。
※半年以内でしたら、スプーンの先の塗り直しは無料で承ります。
作り手の遠藤さんの思いを伝えるべく、鎌倉八座では、鎌倉彫のアイテムを実際に手に取ってご覧いただけます。
ガラスケースに入っているものも手に取ることが可能ですので、スタッフに一声おかけください。
きっと永く愛用していただける鎌倉彫のアイテムと出会えるはずです。
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